上場株式と非上場株式
株式会社が発行する株式には、「上場株式」と「非上場株式」があります。
上場株式とは、証券取引所での売買が認められている株式です。証券取引所の定める基準(株主数、時価総額、経営成績など)を満たした企業だけが上場でき、上場後は不特定多数の投資家が市場を通じて自由に売買できるようになります。日本の上場企業は、東証だけでも3,900社を超えています。
非上場株式とは、証券取引所で売買されていない株式です。多くの中小企業やベンチャー企業がこれにあたり、株式を売買したい場合は、発行会社や既存株主との個別の交渉が必要になります。証券会社を通じて自由に売買することはできません。
この記事で解説する証券取引所での取引時間・時間外取引は、いずれも上場株式を対象とした話です。
証券取引所とは
証券取引所とは、株式などの有価証券を売買するための市場です。日本国内には、東京証券取引所(東証)、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所があり、このうち3,900社を超える企業が上場している東証が国内最大の規模です。
東証は、株主数・流通株式時価総額・流通株式比率などの基準に応じて3つの市場に区分されています。
| 市場区分 | 主な上場基準(株主数・流通株式時価総額など) |
|---|---|
| プライム市場 | 株主数800人以上、流通株式時価総額100億円以上 |
| スタンダード市場 | 株主数400人以上、流通株式時価総額10億円以上 |
| グロース市場 | 株主数150人以上、流通株式時価総額5億円以上 |
プライム市場は規模の大きい企業向け、グロース市場は成長段階にある企業向けの市場という位置づけです。グロース市場は経営成績や財政状態についての基準がなく、上場時点で赤字であっても、将来の成長性が見込めれば上場できる点も特徴です。
株式の取引時間
株式の取引時間は、午前の「前場(ぜんば)」と午後の「後場(ごば)」の2つに分かれています。
| 区分 | 時間 |
|---|---|
| 前場 | 9:00〜11:30 |
| 昼休み | 11:30〜12:30 |
| 後場 | 12:30〜15:30 |
前場と後場の間には1時間の昼休みがあり、この時間帯は取引ができません。取引開始時刻を「寄り付き(よりつき)」、終了時刻を「引け(ひけ)」と呼びます。
特に、前場の引けは「前引け(ぜんびけ)」といい後場の引けは「大引け(おおびけ)」と呼ばれます。取引が行われている時間帯全体は「立会時間(たちあいじかん)」とも呼ばれます。
なお、後場の終値が決まる15:25〜15:30の間は「クロージング・オークション」と呼ばれる時間帯で、投資家から集まった売買注文をもとに終値が決定されます。
証券会社によっては、夜間や休日でも注文の入力を受け付けていますが、これはあくまで予約注文であり、実際に売買が成立するのは前場・後場の立会時間中に限られます。
時間外取引
前場・後場の時間帯以外に株式を売買したい場合、証券取引所を介さない「PTS(私設取引システム)」という仕組みを利用する方法があります。PTSは証券会社が独自に運営する取引の場で、対応している証券会社であれば、夜間や早朝など、東証の立会時間外でも株式を売買できます。
PTSで取引できる銘柄や時間帯は、証券会社ごとに異なります。また、東証の立会時間中に比べて取引量(流動性)が少ない傾向があり、希望する価格で売買が成立しにくい場合がある点には注意が必要です。
まとめ
株式は、証券取引所という市場で、決められた時間帯(前場・後場)に売買されます。会社員など日中は取引時間を確認しにくい人にとっては、PTSのような時間外取引の仕組みを知っておくことで、取引の選択肢が広がります。まずは基本となる取引時間の仕組みを理解したうえで、投資を始めることが大切です。