積立投資の基本 – 時間を分散して投資するという考え方

積立投資とは

積立投資とは、一定の間隔(毎月等)で継続的に投資する方法のことです。まとまった資金を一度に投資する「一括投資」とは異なり、投資するタイミングを複数回に分けることで、時間を分散させながら資産を積み上げていく考え方に基づいています。

積立投資には、大きく分けて「定額購入」と「定量購入」という2つの方法があります。

定額購入

定額購入とは、毎回「一定の金額」を投資する方法です。例えば「毎月1万円」というように、金額を指定して積み立てていきます。株式でも投資信託でも、証券会社のサービスによって定額購入を選ぶことができます。

定額購入を行うと、「ドルコスト平均法」と呼ばれる効果が働きます。これは、価格が高いときには購入量(口数や株数)が少なくなり、価格が低いときには購入量が多くなることで、平均購入単価が平準化される、という効果です。

勤務先の「持株会(従業員持株会)」も、定額購入の一形態です。毎月の給与から一定額が天引きされ、その金額で自社株が購入される仕組みで、ドルコスト平均法の効果が働きます。

定量購入

定量購入とは、毎回「一定の口数・株数」を投資する方法です。例えば「毎月10株」というように、数量を指定して積み立てていきます。株式でも投資信託でも、証券会社のサービスによっては定量購入を選ぶことができます。

定量購入の場合は、価格にかかわらず毎回同じ数量を購入するため、定額購入のような平均購入単価の平準化効果は生じません。そのため、価格が上昇し続けると、投資する金額も回を追うごとに増えていく点には注意が必要です。

ドルコスト平均法の具体例

定額購入によって生じる、ドルコスト平均法の効果を具体的な数値で見てみましょう。

例えば、毎月1万円ずつ、ある投資信託を購入するとします。

  • 1か月目:基準価額1,000円 → 10口購入
  • 2か月目:基準価額500円(値下がり)→ 20口購入
  • 3か月目:基準価額2,000円(値上がり)→ 5口購入

この場合、3か月間で合計3万円を投じて35口を購入したことになり、平均購入単価は1口あたり約857円です。価格が下がった月に多く購入できることで、平均購入単価が抑えられている点がポイントです。

仮に、同じ3か月間で、毎月10口ずつ購入する定量購入だった場合を比較してみます。

  • 1か月目:基準価額1,000円 → 10口購入(投資額1万円)
  • 2か月目:基準価額500円 → 10口購入(投資額5千円)
  • 3か月目:基準価額2,000円 → 10口購入(投資額2万円)

この場合、3か月間で合計3万5千円を投じて30口を購入したことになり、平均購入単価は1口あたり約1,167円です。定額購入の場合の平均購入単価(約857円)と比べると、この例では定額購入の方が平均購入単価を抑えられていることが分かります。

積立投資のメリット

積立投資には、主に以下のようなメリットがあります。

  • 時間分散によるリスクの軽減:購入時期を分散させることで、高値で一度に大きな金額を投じてしまう「高値掴み」のリスクを抑えられます。
  • 少額から始められる:毎月数千円程度からでも始められる商品が多く、まとまった資金がなくても投資を始めやすい点が特徴です。
  • タイミングを判断する必要がない:いつ購入するかを都度考える必要がなく、相場の変動に一喜一憂しにくいという心理的な利点もあります。
  • 制度との相性がよい:NISAのつみたて投資枠など、積立投資を前提とした税制優遇制度を活用しやすい点も利点です。
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積立投資のデメリット・注意点

一方で、積立投資には以下のような注意点もあります。

  • 短期的な大きなリターンは狙いにくい:時間をかけて資産を積み上げていく手法のため、短期間で大きな利益を得ることを目的とした投資には向いていません。
  • 相場が一貫して上昇する局面では不利になることがある:価格が一貫して右肩上がりに上昇し続ける局面では、早い段階でまとまった資金を投じる一括投資の方が、結果的にリターンが大きくなる場合があります。
  • コストがかかる場合がある:商品や証券会社によっては、購入時手数料や、積立の都度発生する費用がかかることがあります。

積立投資の始め方

積立投資を始めるには、証券会社等で「積立設定」を行うのが一般的な流れです。購入する商品、毎回の積立金額、積立の頻度(毎月、毎週等)を指定すると、以降は自動的に買付が行われます。

積立投資を行う際は、NISA口座のつみたて投資枠を活用する方法もあります。つみたて投資枠は、積立による購入を前提とした制度であり、運用益が非課税になるというメリットも併せて得られます。

まとめ

積立投資は、一定の間隔で継続的に投資し続けることで、時間を分散させながら資産を積み上げていく方法です。価格変動リスクを抑えながら投資できる一方、短期的に大きな利益を狙う手法には向いていません。

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