コリジョンルールを考える

20160616

コリジョンルール

今回は特許から離れて野球の話です。

プロ野球は今シーズン(2016年シーズン)からコリジョンルールが導入されました。本塁上でのランナーとキャッチャーの衝突を防ぐことが目的です。

個人的には、コリジョンルールではなくアンチコリジョンルールではないかと思いますが、名称はさておき、そのコリジョンルールのせいでプロ野球では審判の存在意義がおかしくなりつつあります。

これまでは審判の判定は(たとえ誤審であったとしても)絶対的であり、いくら抗議したとしても判定が覆ることはありませんでした。しかし、コリジョンルールの導入と、それに伴い導入された本塁クロスプレーでのビデオ判定により、審判の判定が覆る事態が起きています。

コリジョンルールの趣旨と適用

まずはコリジョンルールです。

守備側の選手が本塁と三塁を結ぶ走路を塞いでしまった場合、本塁に走りこんでくるランナーはセーフになります。審判が一度アウトを宣告した場合には、ビデオ判定を経て判定がセーフに覆ります。

守備側のキャッチャーはランナーをアウトにするために本塁に向かって送球されたボールを捕球しなければなりません。

仮に送球がそれると、キャッチャーは送球されたボールに従い移動することになります。この際に、キャッチャーの足が走路に入ってしってもコリジョンルールが適用されてしまいます。そうすると、コリジョンルールの適用を避けるためには、キャッチャーは少しでも送球が逸れるとボールを捕球できないということになります。これは、野球を根底から覆してしまうことになりかねません。

そもそもコリジョンルールは衝突を防止する趣旨で設けられたものです。ルールに記載された文言の通りに杓子定規にルールを適用することが果たして正しいことなのでしょうか。

本塁クロスプレーでのビデオ判定の適用

次に、本塁クロスプレーでのビデオ判定です。

本塁クロスプレーでのビデオ判定が導入されたのは、コリジョンルールが導入されたからである。つまり、コリジョンルールの適用か否かを判断するためにビデオ判定を導入したとも言えるでしょう。

しかし、明らかにコリジョン(衝突)とは関係ないケースであってもビデオ判定が採用され、審判の判定が覆る事態が起きています。

何でもかんでもビデオで判定することは審判の存在意義を没却することになりかねません。さらに言えば、日本のプロ野球では導入されていないチャレンジ制度を本塁クロスプレーに限ってどさくさに紛れて導入してしまっているとも言えるでしょう。

ルールの適用

ルールを厳格に適用することはルール上問題ないと言わざるを得ませんが、ルールの趣旨を逸脱してルールを適用することは不適切であると思われます(「違法ではないが不適切である」という言葉が流行語になりそうですが)。

つまり、コリジョンルールが導入された趣旨に基づいてルールの運用を図るのが本来のやり方ではないかと思います。

個人的には、コリジョン(衝突)が生じないようなケースであれば、たとえ捕球時にキャッチャーの足が走路に入っていたとしてもコリジョンルールは適用するべきないと思います。

また、コリジョンルールの適用と同様に、本塁クロスプレーでのビデオ判定も、審判が自信を持ってコリジョンではないと判断できるようなケースなどでは、審判の裁量でビデオ判定しないという判断があってもいいと思います。

コリジョンルールは今シーズン中はこのままの運用になり、シーズンが終わってから議論されることになるでしょう。

今シーズンは、コリジョンルールで一喜一憂する場面がまだまだ続きます・・・

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